もう一つ温泉話。ちゅうぎんまえジャズナイトの一日前、県北の湯原まで行く用事があった。行きがけは岡山道〜中国道〜米子道と高速道路を連ねて行ったんだけど、帰りは地道でもいいよねと思い、国道313号線を下って勝山方面へ。旭川上流に沿って谷間を抜けていく、気持ちの良いドライブコースだ。しばらく車を走らせた後、ゆるやかな右カーブを抜けたところに、こんな看板が視界に入ってきた。
ん?湯原温泉郷・真賀温泉?ふーん・・と思いながら、何故か僕はブレーキを踏んでいた(笑)。313号線をUターンし、数台分ある路肩の駐車スペースに車を停めてみる。そう言えば、前回行った足温泉とともに何か聞いたことがあるぞ・・でも、温泉施設なんてなさそうだけどなあ・・と思いつつ、山の急斜面に沿った細い階段を昇っていく。
何やら風情のあるお堂があるけど、温泉じゃないよね・・でも、温泉成分表の看板があるぞ。で、左側を見てみると・・
ハイ、ありました!ちょいと鄙びた感じだけど、間違いなく真賀温泉!営業時間は午前7時から午後10時って書いてあるし。引き戸を開けて中に入ると、受付のオジサンと入浴券の自動販売機が。何々、大人150円、子供100円、幕湯250円とな。
でもね、暖簾がかかっているのは、男湯・女湯・幕湯となってるんだけど。そこで恐る恐るオジサンに尋ねてみた。あの〜幕湯って何か違いがあるんですかぁ?
「あ〜、湯は全部同じ。幕湯は混浴。」とそっけない返答。どうして、通常より150円アップなのかも特には教えてもらえず。でも、何か特別な温泉に違いない!と思い、幕湯のチケットを購入。ま、女性の姿も見かけなかったしね。
幕湯の扉を開けてみると、狭い脱衣所の向こうに、こぢんまりとした湯殿があり、男性二人が湯に浸かっていた。「失礼しま〜す」と小声で挨拶して、僕も湯の中に。そろーっと入ったのに、全然足が立たない!え?どういうこと!
(この写真は、コチラからシェアさせてもらいました)何と、岩手の名湯、鉛温泉/白猿の湯と同じく、岩盤を繰り抜いてそこに湯を溜め、立って入るタイプ。深いところだと、僕の身長でも、ちょうど首まで浸かるくらい。そして、竹筒が刺さっている足元の岩盤から若干温めの湯が湧いている。そう、群馬の法師温泉長寿館みたいに、日本に数ある温泉の中でも非常に貴重な足下自噴泉だ!と、温泉好きの僕の心は舞い上がる(^^)。(足元自噴泉とは、源泉が噴出してくるところに湯船を設置した、いわゆる「源泉かけ流し」よりも更に温泉純度が高いタイプ、温泉の最高峰なのデス)
本当に通りすがりだったのに、思わぬ大金星を引き当てた感じでラッキー!後で調べてみると、勝山高田城主三浦公が入浴時に幕を張りめぐらせて入浴したため「幕湯」と名付けられたらしい。確かに、一人で入るのにはちょうどいいくらいの湯船サイズ。だけど、これで混浴はちょっと厳しい(笑)。だって、湯船に浸かるとすると、5名くらいが限度の広さ。で、隣の人との距離は1mもなく、立ったままの状態でお互いに顔を合わすことになるから、男性同士であっても結構気恥ずかしい。もし、興味のある方は(色々な意味で^^;)、人の少ない時間帯でチャレンジしてみては?泉質に関しては、言うことなしだから〜