昨年は天候不順に見舞われた出石芸術百貨街だけど、このたびは好天に恵まれている。今年のテーマは「コチャエ!」。こっちへこられぇ〜っていうことかなあ?と思ったんだけど、実は意味不明。その不明な言葉をテーマにアーティストがそれぞれの発想で作品をつくるといった趣向。
例によって、出石の至るところにアート作品が展示されてる。キャンドルナイトでも感じたことだけど、妙に音楽などのライブパフォーマンスがない方がいい。もちろん、動的なアートもあるんだけど、そもそもは制作に要した時間が凝縮している静的な作品が多い。それをじっくり見る方がアーティストにとっても観覧者にとってもいいと思う。
今回、少し足を伸ばして新鶴見橋を北へくぐり、アートスペース油亀まで行ってみた。以前から気になってたんだけど、なかなかこういう催しでもないと行けないし。古い油屋さんを改築してできたギャラリーなので、内部は日本の伝統的な家屋そのもの。その中に陶器やアート作品が展示されてて、すごくいい雰囲気。
靴を脱いで畳敷きの間に上がらせてもらうと、どこかのお宅におじゃましますって気分。それだけのことで、自分の立ち居振る舞いをきちんとしなきゃって気持ちになる。でも、上がってしまえばもう迎え入れてもらったんだと思える。こういうちょっとした儀式的なものを昔の日本人は大事にしていたんだね。