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Oui! Friends..

As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

最近聴いたジャズアルバムなど

 ジャズフェスをやってる時には,どうしても自分たちで呼ぶことのできそうなミュージシャンや,実際に岡山に来てもらったミュージシャンのアルバムを中心に聴いてしまいます.アフターコンサートの楽しみと言ってもいいと思いますが,そういう意味では,今年は山下洋輔さんと渡辺香津美さんをよく聴きましたね.この前,呉行きで渋滞に巻き込まれた時,車内で聴いていたのは山下洋輔さんの「ラプソディー・イン・ブルー」でした.イライラが解消されるというより,よりアグレッシブな気持ちになってしまいましたけどね(笑).
 
 今はジャズフェスも終わったので,本来の自分の好みで心おきなく自由に音楽を聴くことができます.最近買ったジャズ系CDはというと,久々に活動を再開したジョニ・ミッチェルへ,ハービー・ハンコックがトリビュート作品を演奏している「RIVER the joni letters」です.この中で,ジョニ・ミッチェルの作品をノラ・ジョーンズ(割とはまってる),ティナ・ターナー(結構いいです!),そしてジョニ自身も参加して歌っているんですね(もちろんgood!).ピアノはハービー・ハンコックですが,サックスはウェイン・ショーターで,非常にふかーい演奏をしてますよ.これぞ現代のジャズと言えるようなお勧めの一枚ですね!
 
 ジョニ・ミッチェルというと,ジャズファンにとって印象深いのは,チャールズ・ミンガスへのオマージュ作品の「ミンガス」と,
 
 その中の作品の多くをライブ演奏した「Shadows and Light」でしょう.
 
 この時の演奏はDVDにもなっているのですが,故マイケル・ブレッカー(ts),故ジャコ・パストリアス(b),パット・メセニー(g),ライル・メイズ(key),ドン・アライアス(ds)という夢のようなバックを従えた演奏は27年経った今でも全く色あせないです.
 このアルバムを最初に聴いたとき,6曲目の「デ・モインのおしゃれ賭博師」に特に衝撃を受けました.ブラシで軽く4ビートを刻むスネアドラムだけをバックに,ジョニ・ミッチェルがブルージーかつ複雑なメロディーラインでまずボーカルソロをとり,1コーラス終わったらマイケル・ブレッカーのサックスソロが炸裂し,それに合わせてジャコ・パストリアスの何とも言えないベースがからみついてくる・・
 後でDVDを見た時に,改めてすごい演奏だなあと感動し直しました.ジェフ・ベックも演奏している,ミンガスの名曲「グッドバイ・ポーク・パイ・ハット」もすごくいいですよ!
 
 ハービー・ハンコックに続いて聴いているのが,マーカス・ミラーの「Free」です.
 
 マイルス・デイビスが生きてたらこんな感じでやるだろうなっていう音楽を一番近い形で実現しているのが,個人的にはマーカス・ミラーだと思ってて,彼のアルバムが出たらすぐに聴いてます!彼はベーシストであるとともに,コンポーザー・プロデューサーでもあるので,ブラック・ミュージックに根ざしたジャズを大事に継承しているんですね.それでいて,きっちり現代の音に仕上がっているのは,マーカスならではというところです.
 アルバム自体の構成は,これまでとあんまり変わってないんですが,その中でも1曲目の「Blast」はインド音楽とのフュージョン,11曲目はタワー・オブ・パワーの名曲「What is Hip?」をカバーしてます.ブラック・ファンクとはまた一味違ったグルーブでデヴィッド・サンボーンのアルトサックスもゴキゲンです!
 
 ハービー・ハンコックにしろ,マーカス・ミラーにしろ,もし岡山ジャズフェスティバルに出演してくれたら・・・なーんて夢物語を考えられるのも,今だけの楽しみですね(笑).もう少ししたら来年の出演ミュージシャンの選定という現実問題に悩まされる日々が来ますからね〜〜.