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As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

四国まんなか千年ものがたり♪

 先週末は久々に高知へ。ならば、鉄ちゃんとしてはちょうどよろしい列車があって・・・
 「四国まんなか千年ものがたり」という、JR四国が今年の4月から、多度津大歩危の間で走らせている観光列車。たった3両しかないし、週末に上りと下りの1本ずつしか運行していないのでなかなか予約をとるのが難しいんだけど、電話予約でたまたまゲット(^^)。まずは、岡山から特急「しおかぜ」で多度津まで移動。そしたら、反対側のホームにいたぞ〜!
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 赤い外装がイイね。所々にゴールドのラインが入っていて、ゴージャスな感じも。で、3両とも外装色が違っていて、僕の席はこちら側。
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 深い緑色で赤に負けず劣らずシックな感じ。で、アテンダントさんに促されて中に入ると・・・
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 木製のドアには、「春萌の章」という刻印が。う〜ん、隅々まで行き届いたデザインだなあ。で、僕の席はというと・・
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 1号車3A席。全体に緑色を基調としてて、ふんだんにあしらわれた木目素材の内装とよくマッチしている。僕のカンケンバッグも馴染んでるでしょ(笑)。ちなみに、2号車はオレンジ、3号車は赤になってて、号車毎に違った味わいがある。なかなかやるねー。
 ほどなくして、列車は多度津駅をスタート。すると、車内アナウンスで右側を御覧ください〜と。
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 多度津駅の駅員さん達が皆で見送ってくれるというサービス(^^)。思わず、こちらも手を降ってしまった。こういうの、お決まりと言ってしまえばそれまでなんだけど、妙に嬉しい。やっぱり観光列車ってこうじゃなくちゃね。
 金沢で乗った「花嫁のれん」では事前に弁当を注文していなかったので、今回は前もってランチを予約してた。で、多度津駅を発車した後、お次は琴平駅へ。一旦停車した後、新設された専用ラウンジ「大樹」へ案内された。
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 こちらでウェルカムドリンクとしてミネラルウォーターと、ランチのスタートメニューである冷製スープが供された。ランチの食材を積み込むための停車ではあるんだろうけど、そうとは感じさせない、なかなか心憎い演出。再び列車に乗り込みノンアルコールビールで喉を潤し、しばらくして洋食プレートが運ばれてきた。
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 うん、これは期待以上!一応、メニューから転載すると・・

<冷製のお料理 ”こんぴら宝箱”>
A:(写真左上)讃岐オリーブ牛のローストビーフ グレービーソースのジュレ、自家製ピクルス三種、アンディーブ
B:(写真左下)オマールエビと魚介のテリーヌ、瀬戸内魚介とイクラ添え、ウニクリーム
C:(写真右下)香川県産若鶏のワイン酢風味、天然スズキのパセリバター焼き、三豊産茄子のバルサミコマリネ、季節野菜のオムレツ
D:(写真右上)夏野菜のエテュベ ジュレ仕立て、トマトのコンフィ 生ハム添え、バジルのオイルソース

 ということ。いわゆるお弁当みたいな感じではなく、冷えた陶器の皿に4種の料理がキレイに並べられている。冷製の前菜という位置づけなんだろうけど、十分なボリューム。その後の予定がなければ、白ワインでも欲しいとこなんだけど、ここはグッと我慢(笑)。で、味の方もグー!それぞれに趣向や食感が異なっていて、飽きさせない。実を言うと、これだけでかなり満足(^^)。
 列車はだんだんと四国山地へ入っていき、車窓を流れる風景も緑に覆われてくる。
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 これは秘境の駅と言われる坪尻駅近くにある滝。普通の特急列車ならあっという間に通り過ぎてしまうんだけど、坪尻駅にはスイッチバック(後ろ向き)して入っていくので、見ることができるというわけ。
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 で、こちらがその坪尻駅。国道からは歩いて30分程度かかり、JRの列車でしかたどり着けないという、まさに秘境の駅(こちらのブログが詳しい)。だけど、「四国まんなか千年ものがたり」では、見事に秘境の観光地としてクローズアップしているんだから、世の中何が役に立つかわからないよね。一応、僕もアテンダントさんに写真を撮ってもらった(^^)。
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 坪尻駅を過ぎると、再びランチに。今度は、温かい料理が。
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<温製のお料理>
E:オリーブ豚のトマト煮込み カレーソース
F:コーンのピラフ(香川県産米)

 一見、サフランライスとカレーみたいに見えるんだけど、そうではなくて豚肉の煮込みとピラフ。まあ、これを混ぜて食べるとカレーライスっぽくなっちゃうのはご愛嬌(笑)。でも、ちゃんとしたお皿に温かいものを盛り付けて出してくれるのはグー。今度は赤ワインが欲しくなる〜
 で、一応メインのランチはこれで終了し、列車は阿波池田駅へ到着。ここでもイベントが用意してあって記念撮影タイム(^^)。
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 駅長の帽子をかぶり、特製のハッピを羽織ってパチリ。これ、観光列車だから恥ずかしげもなくできるんだよね(笑)。阿波池田駅を過ぎると、吉野川を渡る橋梁を通過する際、列車はスピードダウンしてくれる。
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 たっぷりとした水量の吉野川と遠方に見える山々。土讃線沿線ってこんなにビュースポットが多いとは思わなかった。で、デザートタイム。
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和三盆クッキーとマドレーヌ、お食事後のコーヒー

 きちんとしたコース仕立てになっているのが嬉しい。普段はあまり甘いものを食べないから、余計に美味しく感じる。そして、いよいよ車窓はクライマックスステージへ。
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 まず出迎えてくれるのは、阿波川口駅にて「やましろ狸の会」の皆さん。ここは、狸の里として売り出したいそうで、狸の着包みで出迎えてくれる(笑)。お疲れ様〜
 その後は、小歩危峡へ。
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 ラフティングをしている人達も手を降ってくれていた(^^)。昨年夏、祖谷温泉に行ったときに、同じところを通ったけど、JR土讃線は道路よりは結構高いところを通っているので、小歩危峡がきれいに見渡せる。
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 川幅が狭くなっているところでは、水の流れが早くなって水面が白く光って見え、清流の深い青色とのコントラストが美しい。

 これまであちこちの観光列車に乗ったけど、僕の中ではベスト1と言えるほど大満足。何と言っても全体を通じてバランスがとれている。トンネルを抜けるのさえも楽しくなるような車内の雰囲気、アテンダントさんのきめ細やかなサービス、美味しい料理、停車駅での旅情をくすぐるイベント、そして最後にはダイナミックな風景・・これら一つ一つが印象深いエピソードとして、まるで長編映画のように繰り広げられる2時間半。
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 トンネルを抜けると終点の大歩危駅へ。ありがとう!ってJR四国のクルーや沿線住民の方々に言いたくなるほど、素晴らしい観光列車でした(^^)。