今晩は開業医さん向けの講演依頼があり、1時間ほど喋らせていただいた。自分の専門領域のことを比較的わかりやすく話すのが目的で、スライドに使えそうなビジュアル的にいいものはないかなあ?と探していたところ、ふと思いついたのが興福寺の阿修羅像。
まず、三つの顔を持ち、それぞれ2本の手があるから合計6本の手を持つ。色々な領域の病気を様々な手段を用いて治療する・・・そういう意味合いで。
ただ画像を拝借するだけではなく、そもそも阿修羅って何だろう?って素朴な疑問を抱きちょっとだけ調べてみたら、意外な背景が。語源はアスラで、古代ペルシャのゾロアスター教(拝火教)から発してインドに伝わり、仏教の神様になったよう。
阿修羅っていうと悪のイメージがあるけど、力の神様である帝釈天に娘を奪われ、戦いを挑んだあげくに敗れ去り、結局は天上界を追放されたことによるみたい。しかし、その後は釈尊の話を聞いて戦うことの虚しさを学び、己を省みて善神へと変わった。戦闘の神ではあるものの、一般に親しまれる所以かも。
何の気なしに選んだ阿修羅の画像だけど、どことなく悪〜いイメージがある自分(笑)に案外ぴったりだったりして?って思ったのでありました。