先週、出張で沖縄へ行ってきた。ちょうど岡山は今年一番に冷え込んで、朝の気温は9℃まで低下したけど、2時間のフライト後に那覇へ着いたら気温26℃。11月から7月くらいまで逆戻りしちゃった感じ(笑)。ただ、沖縄の空模様はというと生憎の曇天。しかも小雨混じり。移動日で日中のスケジュールが空いていたのもあり、沖縄南部のパワースポット「斎場御嶽(せーふぁうたき)」へ行ってみることにした。
絶景ポイントであるニライカナイ橋を通過し、知念岬へ到着して太平洋を臨む。本の少しだけ雲の間から青空が垣間見える。さすがに海は綺麗で、天気がよかったらさぞかし綺麗だろうなあ・・と少々悔しい気持ちに。そこから、徒歩で約10分程度で入り口に到着。南国らしい色彩の花弁に蝶が羽を休めていた。
御嶽(うたき)とは、沖縄の聖なる空間で、「斎場御嶽(せーふぁうたき)」は琉球の創世神話に登場する沖縄の七御嶽の中でも、最も格の高い聖地とされているそうな。首里城を始めとした「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つとして世界遺産にも登録されている。そのため、その歴史・背景などについてビデオレクチャーを受けてからでないと入場できない。
そう、ツーリスト気分で訪れてはダメってことなんだよね。
まず、「御門口(うじょうぐち)」という参道を昇っていく。小雨がぱらつく中、緑のトンネルを抜けていくと・・
最初の拝所「大庫理(うふぐーい)」が現れる。手前には石畳が敷かれた祈りの場(うなー)がある。そこから、もう少し奥へ進むと・・
2番目の拝所「寄満(ゆいんち)」。ここは「台所」を意味するところで、「豊穣の満ち満ちた所」と解釈されている。ここ周辺の「気」は何か違って、鈍感な僕にも圧倒されるものを感じる。
人間の手が入っていない、ありのままの自然。本土ではちょっと見られない光景だ。
再び視界が開ける拝所「シキヨダユル」と「アマダユル」。この2本の鍾乳石から滴り落ちる聖水を・・・
二つの壺が受け止める。そして、「斎場御嶽」内のクライマックスがこちら。
「三庫理(さんぐーい)」。垂直に切り立つ大きな岩に、もう一つの岩が斜めに寄りかかって、直角三角形の空間を形作っている。この巨大さ、人間業じゃないな・・って素直に感じる。この中に入って見上げると・・
岩の隙間から差し込む光を身体いっぱいに感じる。そして、その下には「チョウノハナ」という拝所があり、そこからは・・
太平洋に浮かぶ神の島と呼ばれる「久高島」を見ることができる!これまで「斎場御嶽」内の拝所を廻ってた時は小雨混じりの曇天だったのに、この場所に来たら雲がすーっと別れていき、この瞬間だけ青空が広がった。単なる偶然なのかもしれないけど、むっとするほどの草いきれが続く中、突如南国の光に照らされてキラキラと輝く美しい海原を見たときには、自分は何かに生かされている!という観念が天から降って来たような感じがした。まさにパワースポット!と言える体験。いわゆる神社・仏閣のように、神様・仏様に何かを得ようとお願いするような場所ではなく、敬虔な気持ちでただひたすらに祈るのがふさわしいと思った。