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As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

天皇・皇后両陛下の御姿  

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 先週前半は学会発表のために京都へ。いつものように、京都駅で地下鉄烏丸線に乗り換えて、終点の国際会館前で下車し、入り口方面へテクテク歩いて行こうとすると・・「今回はこちらからお入りください」と係員に呼び止められた。??と思いつつ、辺りを見渡すと、機動隊の装甲車がデーンと構えている。そして、入場に際し空港並の厳重なセキュリティーチェックあり。ペットボトル・傘の持ち込みはダメ。手持ちの金属類を全部出し、バッグを開けて中身を見せる。そして、免許証まで提示して、ようやく会議場に入ることができた。これまで様々な国際学会に出席したけど、ここまで厳しいチェックは初めて。そして、至るところに警官とガードマンが居るため、絶えず見張られているような視線を感じて、どうも落ち着かない。何故、これだけの厳戒態勢かというと・・
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 何と、オープニングセレモニーに天皇・皇后両陛下が出席されるから!両陛下の御姿を見たのは今から20年ほど前。東京の国立がんセンターで研修していた当時、皇居での新年一般参賀へ出かけたとき以来。最近、生前退位とか取り沙汰されてるし、この機会を逃すと平成の天皇陛下としての御姿を二度と見ることもできないかも・・と思って、厳戒態勢のセレモニーに敢えて参加。15時半にメインホールに入ると、ほどなくして全ての扉は閉じられ、天皇陛下が会場をご退出されるまで締め切られた。セキュリティーチェックを受けた参加者と言えども、外に出られないという軟禁状態(笑)。そして、会場内での撮影・録音・録画は、報道機関以外禁止。セレモニーは16時きっかりに始まり、国際学会なので司会の女性が英語でアナウンスを開始。和訳すると、「これから天皇・皇后両陛下がお越しになるので、皆様ご起立の上、拍手でお迎えください」と。
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(写真は朝日新聞デジタルより転載)
 程なくして両陛下が姿を現し、割れんばかりの拍手の中、金屏風の前に座られた。日本の象徴として、第二次世界大戦の激戦地や、国内の被災地の慰問に出向かれている両陛下を目の前にすると、何ていうか言葉にしにくい感情が胸にこみ上げてくる。
(両陛下のご様子を報道した動画はコチラ↓)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00339947.htmlwww.fnn-news.com
 その後、学会の会長や、科学技術庁長官、京都府知事、京都市長など、お歴々の挨拶が進んでいき、安倍首相からのメッセージも読み上げられた。その間、両陛下は一言も発せず座ったまま。セレモニーは全部で40分ほどかかったと思うけど、挨拶する人がそれぞれ両陛下にお辞儀をするのに、いちいち笑みを浮かべながら応えられるという状況が繰り返された。こういう儀式が年がら年中あるんだろうなあ・・体力的にも結構キツイよなあ・・一般市民にはわからないようなご苦労があるんだよなあ・・
 それと、もう一つ気になったことが。司会者が両陛下のことを紹介しているんだけど、英語では「The Emperor and Empress」って言うのを初めて知った。明治維新の後、普仏戦争勝利したドイツ帝国にならって「皇帝」という意味合いの「Emperor」と訳したらしいんだけど、いまいちピンとこない。じゃあ、「王様」ということで「King」でも・・と思うけど、逆に通俗的すぎるような感じもする。やっぱり、天皇陛下は「Emperor of Japan」や「King of Japan」 でもなく、日本国民にとってはかけがえのない存在:「Tennō Majesty」なんだよねって、とか、セレモニーの内容そっちのけであれこれ考えてた。もちろん、両陛下のご健康とご多幸を祈念しつつ(^^)。