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As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

宿坊に泊まる@高野山福智院  

 高野山詣でに関しては、もう一つの目的が。それは、高野山ならではとも言うべき、宿坊に泊まること。秘湯巡りのおかげか、携帯が繋がらなかったり部屋にトイレもついてなかったり、そういうかなり不便な施設でも最近は全然OKになってきてる(笑)。これなら宿坊でも大丈夫かなと。ただ、そうは言ってもどうせ泊まるのなら快適な方がいいに決まってるので、今回選んだのがこちら。
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 福智院っていう宿坊。何故かというと、高野山唯一天然温泉があって、24時間入浴可能!なーんだ、そういうことか・・と納得でしょ?
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 門をくぐると、立派な建物がドーンと視界に入ってくる。外国人の姿もチラホラ。受付で名前を告げると、係の女性が現れて丁寧に応対してくれる。全然、お寺に泊まるっていう緊張感はない。
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 歴史の重みを感じる広間を横目に見ながら廊下を歩いて行くと・・・
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 美しい日本庭園(蓮菜遊仙庭)!ちなみに、福智院の庭園設計を手がけたのは、作庭家:重森三玲岡山県出身)らしい。庭園周囲の回廊をぐるっと巡って、左上一番奥が僕の部屋。
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 福智院のウェブサイトに、一日一部屋限定の一人旅プランがあって、そこから予約。4.5畳の部屋からは、また別の庭(登仙庭)が見渡せる。一人なので広さ的にも必要にして十分。
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 夕食は部屋に持ってきてくれる。もちろん肉や魚などは全くない精進料理。ちなみに、宿坊といえどもアルコールはOK!いつもの如く、ビールと日本酒をオーダー。この精進料理、基本的に美味。そして、見た目よりも味がしっかりついていて、お腹にずっしりくる。ただ、お刺身のようでコンニャクだったり、肉のようでお豆腐だったりと、何か騙されているような感じもなくはないけど(笑)。
 そして、夕食後にはお風呂へ。
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 宿坊で天然温泉っていうのもなかなかいいでしょ?内湯と露天風呂があるんだけど、温泉好きの僕ですら、初めての体験があった。それは・・・
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 外国人男性と一緒に露天風呂に入るというもの(笑)。福智院の露天風呂は写真上のように三つある。で、僕が入ろうと思うと、すでに先客の外国人(イタリア人とドイツ人っぽかった)が写真中&上の湯に浸かってた。二人共が結構温泉通な感じで、温泉に入る時用のタオルをちゃんとたたんで頭の上に載せてる。そして、時折「Ah〜ムニャムニャ」って独り言を。たぶん、「いい湯だなあ」って言ってるっぽい。僕は写真下の風呂に入ったので、国籍の違う3人の男性(それも僕以外かなり顔が濃い)が露天風呂に入ってるというシュールな光景で、まるでテルマエ・ロマエ状態(笑)。
 こんなことばかり書いてると、宿坊で楽しんでいるばかりのようなんだけど、翌日は早朝5時に起きて、6時から本堂で行わる勤行に参加(写真下中央)。
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 精進料理と温泉はあくまで付け足しで、本来の目的は早朝勤行(ホントだよ(笑))。宿坊に泊まったら、ぜひ体験してみるべき。薄暗い本堂の中でお経が唱えられ、だんだんと神秘的な雰囲気に。もちろん、亡き父母の供養もしてもらったんだけど、目を閉じていると僕に関係のある亡くなった人たちの姿が目前に立ち現れるような、不思議な感覚が。読経していたお坊さんは、「宗派に関係なく、祈ることが大切です」って何回も繰り返してた。確かに僕もそう思ったね。
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 勤行が終わると、本堂(中は写真撮影禁)の扉が開けられて、この時だけ美しい庭園(愛染庭)を本堂側のベストアングルから見ることができる。モダンかつ日本的な庭で、重森三玲らしいデザイン。勤行後にほっとした気持ちになれるのもいいですよ。
 以上、高野山宿坊体験記でした〜