忙中閑あり。一応、記憶にとどめておくために2週間前に終了した絵画展について。
とあるお店に置いてあったフライヤー、吉行鮎子絵画展「疲れたら休めばいい」@アートスペース油亀。何気なく手に取ってみたんだけど、妙に心惹かれるものがあった。
まるで童話の挿絵みたいに、背後にある物語を感じさせる。そして、絵から音が流れてくるよう。一目みて、自分の頭に牧歌的なイメージが湧いてきた。何だろう?この感覚は・・ずっと気になっていて、絵画展の最終日ギリギリにアートスペース油亀を訪れた。
どちらかというと工芸作品の個展を開催しているイメージがあったけど、古民家の中に入るとまず大判のキャンバスが目に入ってきた。
ああ、この感じ!見たこともない光景なのに、何故か強烈なイメージが残る。オーナーのKさんが近づいてきて、「この作家さんは自分の中にある心象風景を一から描いているんです」と。そうか、だから絵を通じてその風景を垣間見ているように思えるのか・・
靴を脱いで畳敷きの間へ上がると・・
中庭のある和の空間に絵がすごくマッチしている。ここで再びKさん登場。「画の配置から、作家さんがすごくこだわってるんです。どうぞ奥へ。」
促されるままに奥の間へ。うん、好みの絵がずらりと並び、だんだんと欲しくなってきた(笑)。Kさん曰く「特別に美大で絵を習ってたというわけでもなく、ある日自分は油絵を書く!と決めて、日々創作に励んでいるんです。まだ28歳なのに、素晴らしい作品を描いてます。名前が鮎子だから、ピアノの前に魚が座ってるでしょ?」フライヤーにも採用されている絵を見て納得。
ただ、いいなあと思う絵は殆ど売約済み。ま、最終日だもんね、仕方ない・・と思い、出口へ向かうと気になる作品が。
「tightrope walking」っていう連作。ま、こんな崖っぷちに張ってあるロープの上を綱渡りする人はいないんだけど、公私共に僕が直面している環境とピッタリ(笑)。そう、微妙にバランスをとりながら、落ちそうで落ちない・・みたいな。何か、励まされるような思いがして、一枚だけ売れ残っていた作品を購入!今日、手に入る予定なので、デスク周りに飾っておくつもり。次回の個展は早めに行かなくっちゃ。