2012年の岡山県知事選が終わった。もう、自分なりに正直な気持ちをウェブ上で表明してもいい頃ではあるけど、傍観者的な立場をとらざるを得ない自分を省みると、無責任な事も言いたくはない。ただ、ひとつ数字上のことだけを皆の注意を喚起する意味合いで書いておきたい。
前回の知事選では高校の同級生であるS君が敢えての立候補をした。正気の沙汰ではないなどとあちらこちらで揶揄されたけど、当時の現職I氏368,095票に対して310,677票を獲得し、その差57,418票だった。これを僅差とみるかどうかは異論のあるところだろうけど、都市部も含めて接戦を演じたことは確かだ。
しかるに、今回の知事選はどうだろう?当選したI氏(こちらは高校の後輩にあたる)は358,564票。4年前の現職I氏とほぼ同程度の得票。そして、有力な対抗馬と言われた元県議は188,089票でいわゆるダブルスコア。他二人いた立候補者の得票47,470票と差し引いても、その差123,005票。つまり、4年前より当選者との得票差は明らかに開いている。
元県議は選挙後、自分の力不足とコメントした。選対も含めて、そういった側面も確かにあるかもしれない。しかし、38.64%という異常に低い投票率を背景に、当選者の得票数はほぼ変わらず、対抗馬と目される候補者への得票数がその半数になっているということは、また別の意味があるように思えてならない。それをもの言わぬ岡山県民の総意ととるか、もの言わぬ人々の怠慢ととるか。回答は、今後の我々自身に絶えず問われ続けていくにちがいない。