「カルメン」を見た後、スクリーンに映しだされた南スペインの風景が頭を離れない。以前スペインを一人で旅した時も5月だった。花の咲き乱れるコルドバからグラナダまで乗り合いバスで移動し、アルハンブラパレスという宮殿近くのホテルへ。
市街を見渡せるダイニングのテラス席に座り、白ワインを注文すると、サイドディッシュとして酢漬けのオリーブが付いてきた。アンダルシアの光を浴びて育った、果肉のたっぷりしたもの。地中海気候の乾いた風が頬をなで、ほどよく冷えた白ワインと最高の取り合わせだった。
今週は仕事に追われてずっと穴蔵生活だったから、陽光への憧憬が募るばかり。気持ちを抑えるのに、とりあえず今日はリオハワインを買って帰ろうか。酢漬けのオリーブも添えて。