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Oui! Friends..

As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

マイルス・デイビス特集

 この日曜(6月24日)にNHK教育テレビのETV特集マイルス・デイビスの特集をしてました.自称マイルスフリークの僕としては,これは是非見なくちゃと思い,録画して一昨日見たんですよ.菊地成孔がナビゲーターをしていて,マイルスの生涯を1時間の番組にコンパクトに編集してました.題名は「疾走する帝王 マイルス・デイビス 〜菊地成孔のジャズ講座〜」でした.
 余談ですが,僕は菊地成孔が喋っている姿を初めて見ました.CDなどの音源を聴いて,どちらかというとアンニュイな人って勝手に思いこんでいたので,熱くマイルスのことを語っている姿にちょっとじーんと来ましたね.特に,マイルスバンドに在籍した唯一の日本人ピアニストのケイ赤城と番組後半に対談しているところで,菊地成孔が「マイルスが亡くなったときにどう思われましたか」と問い,ケイ赤城が「泣きましたよ,すごく」って答えてるときに,大きめのサングラスで隠してあったものの菊地成孔の目が涙でうるんでいるように見えました.「マイルスってお父さんみたいな存在なんです」って二人とも話してました.現代ジャズの基本は全てマイルスが創りあげてきたものに成り立っていると言っても過言ではないと僕も思います.
 この番組ではマイルスの生涯を全部で3つに分けて,それぞれに代表作をあげてました.
 第1期はクールジャズで代表作に「'Round About Midnight」

 第2期はモードジャズで「Kind of Blue」

 第3期はフュージョンで「Bitches Brew

 他にもいいアルバムは沢山ありますが,確かに,この3枚はエポックメイキングな作品であることは確かですね.僕が大学生の頃に一時活動休止していたマイルスが復活して,「We want Miles」というアルバムを出して,リアルタイムに晩年のマイルスが演奏しているのを見ました.少し足を引きずりながら,異様なオーラを出しつつソロをとるマイルスの姿が今でも目に焼き付いています.最後のアルバムは「Doo-Bop」で,マーカス・ミラーと演奏してた時よりもなお,ブラック・ミュージックよりでヒップホップを取り入れた作品になってます.
 

マイルス・デイビスは,自己の音楽を追究していく中で,絶えず自分の音と自分自身を変革しつづけてきた.彼はカテゴライズ化に敢然と立ち向かい(またそれを嫌い),なおかつ様々の画期的な音楽的ムーブメントの先駆者・革新者であった.

(sony music Hpより抜粋
 ジャズとは異質なものが混ざり合い,そして絶えず変化していく音楽だと思います.ジャズ好きな一人として,そういう音楽が好きである自分は,自分自身もマイルスのように自身の変革を恐れてはいけないし,絶えず新しいものを探していきたいなと,この番組を見て改めて思いました.