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As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

Abarth 124 spider vs 595 competizione 

 OJF15イベントが終わってようやく2週間。個人的には、いつもの日常へのリハビリを行っておりまする(^^)。さて、その一環として、気になっていた新車: アバルト124 spiderの内覧会へ!
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 かつて、フィアットのチューンメーカーとして数々のレースで活躍した、サソリのエンブレムでお馴染みのアバルトルパン三世が乗っている車として有名)。
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 1971年にフィアットに買収された後は、レーシングスピリットを体現するブランドとして位置づけられていて、これまでのキャッチフレーズは「アバルトはフツーじゃない!」。ただ、フィアット500をチューンアップしているから、外見的にはノーマルとの差はあまりない。しかし、いざ乗ってみると印象は一変!現愛車:アバルト595 competizioneに乗り換えて1年半が過ぎるけど、本当にフツーじゃない日々を過ごしてきた(笑)。
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 まず、国産軽自動車と同じくらいのボディに160馬力のターボエンジンを無理矢理積んでいるので(マイナーチェンジ後は180馬力へと更にアップ)、アクセルを踏み込んだ時の加速感がハンパない。ヨーロッパではアウトバーンでポルシェを追い回すことができるというのも理解できる。しかし、いかんせん見た目がチョロイので、走行中に結構煽られたりするわけ。そうなると、こちらもテンションが上がって逆に抜き返すみたいなことはしょっちゅう(笑)。で、レコルト・モンツァっていう特製マフラーが装着されているので、エンジンを吹かすとまるでフェラーリみたいなドデカイ音がする。これは街乗りをしていると逆に恥ずかしい。住宅街ではできるだけアクセルを踏まずに低回転でおとなしく運転する必要あり。
 そして、何より困ったのはサスペンション。サーキット走行用にガチガチに固められているので、ちょっとした道路の凸凹もご丁寧に全て拾ってくれる(笑)。おまけに標準装備サベルトのセミバケットスポーツシートは横Gに対してがっちりと身体を固定してくれるけど、逆に身動きがとりにくい。そのため、乗り始めてからしばらくは、慢性的な頚部痛と腰痛に悩まされた。圧倒的な加速感のために絶えず頚に負担がかかるのと、サスペンションが固く、レース用の窮屈なドライビングポジションによる腰痛。ああ、まさにこれが「フツーじゃない!」ってことなのか・・・
 しかし、こうなったら何とか乗りこなしてやる!と逆に闘志が湧いてくるから不思議なもので(^^)。まず、加速感に負けない身体づくりを心がけ、日々の疲れをできるだけ翌日に残さないように気をつける。シートはレカロに換装して、最適なポジションをアドバイザーに調整してもらった。そして、195/45R16という超扁平タイヤの空気圧を自分に合ったベストなところにセッティングして、異常を感じたらすぐにチェック。そういう努力を積み重ねた結果、今では僕にバッチリ合ったカスタム595になった!
 前置きが長くなったけど、そういう「フツーじゃない!」日々を過ごしてきたので、マツダ・ロードスターをベースにイタリアンチューンされたアバルト124 spiderはどんな仕上がりなのか?と興味津々で試乗〜
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 ハイ、結論から言うと、大変いいクルマです!ローポジションのシートに腰を降ろすと、スポーツカームード満点。ビルシュタイン製ショックアブソーバーを装着したサスペンションのおかげで固いながらも突き上げ感はマイルド、シートの座り心地もいいので、1ランク上のクルマに乗った感じ。エンジンパワーは170馬力でストレスなく回る。これをフロントミッドシップに置いてるから、回頭性も素晴らしい。ハンドルを切ったら、狙ったラインにピタリと決まる。ベースとなったマツダロードスターの素材がいいのに加えて、アバルトチューンが明らかにプラスアルファをもたらしている。ラグジュアリー感もあって、一般的には、大満足に仕上がっていると思う。ただ・・
 これまでの「フツーじゃない!」アバルトユーザーからしてみると、トンガッたところがチョイと少ない感あり。つまり、普通に良質なスポーツカーに仕上がってるから、「どうしてこんな目に遭わなきゃいけないんだ?」なんてブツブツ言いながら苦闘する必要なし。まあ、通常そんな気持ちを抱きながらクルマには乗らないわけで、僕の方がたぶんおかしいんだろうと思うけど(笑)。なので、国産・輸入車問わず他社製のクルマからの乗り換えで、気持ちよくオープンエアでスポーツ走行したいという希望の方には、バッチリオススメ。フィアット500ベースのアバルトに感じるマイナスポイントは全て払拭されてる。
 じゃあ、僕自身は?と言うと・・・
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 すんません、12年前はマツダ・ロードスター(NB8C型)に乗ってました(笑)。なので、現アバルトユーザーであり、ロードスターの長所・短所もよくわかってるってところで、ビミョーな気分。何しろ、1年半以上も「フツーじゃない!」カーライフを送ってきて、既にサソリの毒が身体中に回ってしまってるから(^^)。