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Oui! Friends..

As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

トスカ@ルネスホール  

今晩はルネスホールで開催されたオペラ「トスカ」へ行ってきた。色々な制約がある中で、敢えてこの条件でオペラを何とか上演するんだ!という意気込みが、客席にまで伝わってくるようなステージだった。日本人の歌手がイタリア語で歌うオペラを、字幕付きで見ながら楽しむ。表現としては、ある意味屈折しているかもしれない。だけど、クラシックの演奏会にありがちな、予定調和的な雰囲気はなかった。まるで、能の舞台を見ているような、ある意味必要のないものを削ぎ落とし、歌唱力のみで勝負してやるといった気迫が出演者から感じられた。逆に言えば、こういう形式は優れて日本的なものかも。

全3幕通して聴いてみて、プッチーニという作曲家の素晴らしさに圧倒された。ミニマムな表現の中で、最後に残ってくるのはやはり音楽。少々遅れてホールに入ると、1幕目カヴァラドッシのアリア「妙なる調和」が館内に響きわたる。2幕目トスカの歌う歌に生き、愛に生き」、そして3幕目再びカヴァラドッシのアリア星は光りぬ」、どれも珠玉の名曲。もうこれだけでご馳走様って気分(笑)。そして、その名曲達を引き立てる他の楽曲とのバランスが絶妙。ステージ構成のお手本とでも言うべきスタイルだ。

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気分をよくして、幕間でスパークリングワインを1杯。音楽ばかりでなく、オペラという表現形式にどっぷり浸かるのにも必要なアイテム(笑)。来月のピアノトリオライブに向けて、少しヒントを貰ったかな。