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As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

黒部峡谷トロッコ電車  

 もうひとつ、富山番外編。学会予定を済ませた後に、富山から約1時間のところにある宇奈月温泉まで移動。山間にある鄙びた温泉郷だ。駅前には温泉の噴水が湧き出ている。

 なぜ宇奈月温泉か?というと、お目当ては、黒部峡谷トロッコ電車。基本的に僕は「鉄ちゃん」で乗り物好き。それに、風光明媚な黒部峡谷をトロッコ電車で走るのは絶対楽しいだろうと思って。

 元はといえば、黒部峡谷トロッコ電車は、黒部川水力発電開発をするためにその物資輸送手段として建設された業務用鉄道。ただ、観光用にと一般客からの希望があって、昔は「命の保証はしない」ことを前提に便乗させていたらしい。そこまでしてトロッコに乗るか!と思うけど、そういうサバイバル的な探検心をたぎらせてくれる電車でもある。

 実際、こんな崖っぷちを走るの?こんなところに橋を通したの?っていうところが随所にある。おまけに、トンネルの中はまさにインディ・ジョーンズ的な世界。アトラクション的なアップダウンはないものの、暗いトンネルの中には冷気が篭り、怖いもの見たさの冷や汗もあって、夏でも寒く感じる。

 トロッコは開放的で、両サイドの景色を十分に堪能できる。眼前に迫る渓谷美は素晴らしく、恐らく硫黄分を含むと思われる川の水はエメラルドグリーン色で美しい。

 片道1時間20分たっぷり楽しんだ後、終点の欅平(けやきだいら)に到着。名前からして、そこには少し平地が拡がっているのかな?と想像してたけど、全くそんなことはなく(笑)、崖の真ん中に無理矢理駅舎を作ったって感じ。

 写真の上方に駅舎が。そこから急斜面を下り、向こう岸へと赤い橋がかかっている。

 この橋を正面から見るとこんな感じ。橋を渡ると、道端にヘルメットが置いてあって「落石の可能性があるため、ここから先は自己責任で行ってください」との案内が。普通の観光地はあり得ないけど(笑)。そうそう、どんなことにもリスクはつきものだからと思いつつ、注意深く歩いて行く。

 橋の下には温泉があって、猿飛山荘っていう露天風呂付きの休憩所がある。そして、隣には無料で利用できる足湯もあり。足湯に浸かりながら、さっき渡った橋を見上げるとこんな感じ。あんな高いところを歩いてたんだって、少し背筋が寒くなる。

 欅平に滞在したのは1時間ちょっと。山の天候は変わりやすく、ちょうど駅舎に戻ろうとした時に雨が降りだした。そういうわけで帰りは屋根付きのリラックス客車にしてみた。すると、全体的に線路が下っていくのもあって、まるで市電に乗ってるような感覚。客車内で仮眠がとれるくらい楽チンなんだけど、ちょっと物足りなかったかな。ここまで来たら、天候に左右されず(笑)、是非トロッコ型に乗るのをオススメします!