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Oui! Friends..

As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

小曽根真 featuring NO NAME HORSES@ブルーノート名古屋  


 名古屋のアフター5では、来週に迫ったピアノトリオライブを前にいい刺激が。それは、小曽根真が率いるジャズ・ビッグバンド:NO NAME HORSESのライブ。この演奏をライブハウスで聴けるとなれば行かねばなるまい。場所は「ブルーノート名古屋」。かつて、大阪と福岡にも会ったブルーノートも閉鎖されて、今は東京と名古屋のみ。一流ミュージシャンの演奏を間近で堪能できる数少ない貴重なスポットだ。
 栄の繁華街に位置するため、ライブハウスは地下2階。ゆっくりと階段を降りていくと、否が応でも期待感が高まる。受付を通ると、こんな感じ。ジャズの名盤レコードが壁にずらっと並んでいる。まるで昔のジャズ喫茶みたい。

 奥に進むと、東京のブルーノートよりは幾分こじんまりしている。平日だというのに、ほぼ満席。チケット代も決して安くはないんだけど、ほとんどの人が既に食事をしてた。僕はドリンクのみで粘る作戦(笑)。

 開演時刻を少し過ぎて、小曽根真とNO NAME HORSES登場。このスペースにビッグバンドの音量は少し厳しいかも?と若干心配したけど、それは杞憂に終わる。一人一人の音がすごくキレイで、なおかつ音量もきちんとコントロールされてる。つまり、管楽器の大所帯なのに全くうるさくないわけ。音の強弱にメリハリがあり、パッと静かになったと思ったら、小曽根のピアノがすーっと聞こえてくる。
 また、それぞれソリストとしてもやっていけるミュージシャンがビッグバンドに参加しているもんだから、随所に散りばめられた各人のソロも聴き応えあり。そして、何より凄かったのはやはり小曽根真。ベースとドラムは、小曽根の一挙手一投足を食い入るように見つめてる。まるで、オーケストラの指揮者を見るかの如く。で、綿密にアレンジされたスコアに縛られることなく、きちんと即興演奏で皆と対話している。そう、これなんだよ、これ!と思わず小躍りしたくなるほど。
 メインストリーム・ジャズからラテン、はたまたショパン的なクラシックサウンドまで、まさに万華鏡を見ているかのようなステージ。特に、ラスト30分くらいかけて演奏された、ガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」は圧巻。これを聴けただけでも、価値のあるライブだった。
 しかし、毎度のことながら、これだけの演奏を見せつけられると、我が身を省みて凹まざるを得ない(笑)。まあ、遠い道程だけど、僕も精進しないとね〜。いつかは「名も無き馬」に近づけるように!