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As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

琳派・若冲と雅の世界@岡山県立美術館


 県立美術館の展覧会はいつも会期ギリギリで行くことが多い。で、だいたい牛歩戦術(笑)みたいな中で絵を見るはめになるんだけど、このたび、街中で「うらじゃ」をやってる時を狙って行ってみた。予測どおり、入場者が少なくてラッキー。自分のペースで、ゆったり鑑賞することができた。
 琳派とは、風神雷神図で有名な俵屋宗達本阿弥光悦創始者で、後に尾形光琳らが発展させ、酒井抱一ら江戸琳派へと継承されていった流派。ちょっとお固い感じのする狩野派と異なり、後のヨーロッパ印象派にまで影響を与えた斬新な構図や配色は現代にも十分通用するもの。一見、単純な線で構成されているように見えるけど、傍に寄って見てみると非常に細かい筆致で描かれているのがわかる。特に数々の掛け軸は秀逸。日本人の美意識とは、こういうものなんだって思える。
 そして、注目すべきは琳派とはまた異なる孤高の絵師、伊藤若冲。出展数は少ないものの、やはり一人だけ別格って感じ。最後まで見て、また戻って見て、出口まで来て、もう一度だけ戻って見て。鶏の絵が連なっているだけなのに、何故こんなに惹きつけられるんだろう?って自分でも不思議に思える。
 展覧会としては全体に小ぶりではあるけど、いい作品が多いし結構楽しめる。グッズとしては、神坂雪佳の「金魚玉図」を購入したので、デスク周りに飾る予定!