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As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

賜杯の行方


 大相撲の八百長事件で、とうとう春場所が中止になってしまった。今後の本場所を再開するメドも立たず、公益法人としての相撲協会もどうなるかもわからず、昨年見た九州場所で見納め・・なんてことにもなりかねない。
 勿論八百長を肯定するわけではないが、元々相撲とは純粋にスポーツだったんだろうか?と改めて考えてしまう。プロレスは一応格闘技に属するけど、ショー的側面があることが暗黙の了解となっている。じゃないと、筋骨隆々としたレスラーのパンチをまともにくらってたら怪我で満身創痍になってしまって地方巡業などまずできるわけはないからだ。でも、決まったストーリーがある中でレスラーが真剣に取り組んでいるからこそ、それを承知でファンはプロレスを楽しんでいる。
 相撲は神事から始まり、Wikiによると「健康と力に恵まれた男性が神前にてその力を尽くし、神々に敬意と感謝を示す行為」とされている。勝敗にこだわり過ぎれば、金銭的な側面につけこまれる。相撲発祥の原点に立ち戻ることも必要だろう。神様の前ではバチあたりはできないわけだし。
 国際化した柔道が競技としての側面を重視するあまり「道」を無くし、柔術化していったような道を、別に大相撲が歩む必要はない。相撲を楽しみにしている人たちのために日本各地をくまなく巡業し、力士がぶつかる醍醐味を一般の人に楽しんでもらえれば、自然と本場所再開への流れができるのではないか。謹慎/自粛するばかりが能じゃない。八百長に関与していない各相撲部屋の親方が、小さな相撲ライブをゲリラ的にやってみるのもいいと思う。本音のところでは、日本人なら相撲を見放したりしないだろうから。