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Oui! Friends..

As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

ベジャール、そしてバレエはつづく

    
 これは是非見たいと思っていた映画「ベジャール、そしてバレエはつづく」を見に行ってきた。バレエの革新的な振付家:モーリス・ベジャールが亡くなった後に、残されたバレエ団がベジャール自身が指名した後継者:ジル・ロマンを中心として新作を作り上げるまでを追ったドキュメンタリー。
 特に仕掛けのあるストーリーもなく、苦悩するジル・ロマンと、必死にベジャール亡き後のバレエを具現化しようとするダンサーたちを淡々と記録している。それでも画面に映し出される映像には圧倒される。なぜなら、躍動するダンサーたち、そして苦しみながらもあくまで自らの芸術を追い求めるジル・ロマンの姿が本物だから。マイケル・ジャクソンの「THIS IS IT」もそうだったけど、作り物ではない美しさがそこにある。ああ、なんて美しいんだろう・・・とため息が出るほど。
 僕とバレエって繋がらないように思われるだろうけど、二つのきっかけがあった。ひとつは、1981年のフランス映画、愛と哀しみのボレロ(1981) - goo 映画

    
 印象的なラストシーン、モーリス・ベジャールの振り付けでラヴェルの「ボレロ」を踊る、今は亡きジョルジュ・ドンの姿。当時、ものすごい衝撃を受けたのを覚えてる。
 もうひとつは、意外なところで少女漫画。
    
 有吉京子作の「ニジンスキー寓話」で、大学生の時にたまたま見つけたもの。天才舞踏家ニジンスキーを題材にしているものの、振付家とダンサーの物語は、モーリス・ベジャールとジョルジュ・ドンとの関係を彷彿とさせる。少女漫画だからと侮れない、深い内容のお話。

 人間の肉体とはかくも美しく、信じられないほどの表現力を持っているのか。こういうバレエを見るとそう思う。シネマクレールでの上映は今週いっぱい。お時間ある方は是非。