今月13日に、プロレス界の巨星、三沢光晴が試合中の事故で亡くなった。原因は頚髄離断らしい。頭から落とされるようなプロレスの技は数多くあるから、それなりの防御法も習得していたとは思うけど、何かの不運が重なったのだろう。
全日本プロレスから独立し、現在はNOAH（ノア）という団体を率いていたが、僕にとって思い出深いのは2代目タイガーマスク時代。
タイガーマスクは昔放映されたテレビアニメで、それが現実のリングに立つことで当時大きな話題になった。初代タイガーマスクは佐山聡。こちらは新日本プロレスで、アントニオ猪木に代表されるストロングスタイルにルチャリブレ仕込みの華麗な空中戦を持ち込んだ。
三沢は全日本プロレスで2代目タイガーマスクとなり、より大技を繰り出すスタイルを打ち出した。そのプロレスらしい戦い方が僕は好きだった。マスクを脱いでからも「王道プロレス」を追及し、相手の技を徹底的に受けながら、最後は大技でフォール勝ちにこだわった。身体が壊れるんじゃないかと思うような大技の連発を、ドキドキしながらも楽しみに見てたのを覚えてる。
いわゆる「格闘技」ではなく、「プロレス」を代表する人がいなくなるのは本当に寂しい。天国のリングにはジャイアント馬場も待っているだろう。謹んで哀悼の意を表する。
