tetsuyaota.net

the article is randomly updated

Oui! Friends..

As you know, "Pianist/Composer/Surgeon"

はるかなり津山 vol.1

 「あとのまつり」編ではちょっと脱線してしまいましたが,また平常運行に戻りま〜す.
 先週の金曜日は病院の当直でした.結構深夜に救急車が来てですね.仮眠をとる暇もなく,翌日早朝に重症患者さんが運ばれてきてその対応に追われ・・・気が付くともう午前10時を過ぎていました.実は,土曜日の午後から津山の医師会から講演に招かれていて,津山まで行かないといけなかったんです.
 髪はぼさぼさ,無精ひげは伸びてる.おまけに寝不足でボケボケ.これじゃあ人前にはたてないなあと思い,急いで仕事を済ませて一旦帰宅して仮眠をとりました.その会は午後1時半からで,僕の講演は2時過ぎからの予定でした.うーん,岡山から津山までどのくらいかかるかなあ?まあ,1時間ほどあったら着くだろう..と勝手に考えて(これが誤算の始まりでした・・),それなら逆算して家を12時半に出ればいいだろう..それなら11時半までは寝てても大丈夫だな..そう考えて横になりました.
 しかし,横になって10分,少しまどろんだ頃に別件で病院から電話があって一旦起きて,ほとんど休む時間はないなあと思い,また横になったところで,すーっと眠りに落ちて行きました.
 ふと気が付いて目を覚ますと,ん??何時??え〜〜12時だあ!!すなわち寝過ごしたわけです.こりゃあ,てーへんだ!とまた江戸っ子に戻ったりはしませんよ(笑).まあ,まだまだ余裕はあるさ,すぐに用意すればね.もともと余裕をみてたわけだし..(とまた,自分勝手に思う)急いでスーツに着替えネクタイを締めて,どこか途中でお昼ご飯を食べていくか,53号線沿いで福渡にある「すぎ茶屋うどん」がいいかな..などどまたのんきなことを考えておりました.

 まずは県道吉井線を北上し,新大原橋のところで牧山方面へと右折し,旭川沿いのくねくね道(先だって土砂くずれで津山線が不通になったところ)をミハエル・シューマッハーの如くドライビングし,野々口で53号線へと合流しました.この時点でも,まだ「すぎ茶屋うどん」で何食べようかな?なんて考えてました.

 金川を過ぎて,御津ドライブインのあたりで『津山まで40km』と書いてある道路標識が目に入りました.そっかそっか,40kmかあ,結構津山って遠いんだぁ..ん?40km?っつーことは,時速40kmで走って1時間(当たり前)??1時間??今,何時?(そ〜ねだいた〜いね〜by 勝手にシンドバッドSAS

 車内の時計は,午後1時を示しておりました.僕は自分の顔が青ざめていくのがわかりました(笑).まあ,40kmでずっと走行するわけではないにしても,どんなに頑張っても,そこから最低50分はかかるってことじゃないですか!!もう「すぎ茶屋うどん」なんかは夢のまた夢です.昼食を食べることよりも,津山に時間までに着くことができるかどうかということが問題になってきました.
 とにかく,落ち着け.冷静になれ.まだ遅れると決まったわけじゃない.2時ジャストに滑り込んだらいいんだ.特別なトラブルさえなければ,何とかなる.そう自分を励ましながら,運転を続けました.
 国道53号線はほとんど信号もなく,片側1車線です.追い越しもできず(交通違反です.ダメですよ),農作業帰りのような軽トラがひょいっと本線に合流してきて,制限速度ぴったりで先導をしてくれます(トホホ).その軽トラの後ろには,ダンプや宅配トラック,自家用車などが隊列を組んで走行するわけです.
 たのむ!軽トラのおじいさん!もう2mmでいいから深くアクセルを踏んでくれ!と祈るような思いで運転していると,その軽トラが右折して本線から外れたぞ,やったー!と思う間もなく数少ない信号に引っかかり,別な道からまた新たな伏兵が登場して,その隊列はくずれないんですね.
 しようがない.とにかく黙って運転していくしかない..もう,どうしようもないんだから..津山まであと何kmという表示はだんだんと少なくなっていくものの,午後2時までの残り時間もそれにつれて少なくなっていきます.
 ようやく,津山駅を通過したのが,午後1時50分のことでした..(続く)