今週の火曜日から,ケンブリッジ大学の交換留学生が見学に来ています.彼はイラン系のイギリス人で,日本で言えば東京大学みたいなケンブリッジ大学で勉強しているくらいですから,非常に頭がいいんです.だから,こちらがかなりのブロークンイングリッシュで喋っても,「Ah ha」とか「Uh hu」とか言ってニコニコしながら対応してくれるので,一応わかってくれてるんだよなあって思えてちょっと嬉しいんですよね(笑).僕は学生時代から英語が苦手で,10年ほど前に書いた論文もかなり四苦八苦した思い出があります.
イラン系というと最近話題は,北海道日本ハムのダルビッシュ投手ですよね.日常会話程度なら・・と思い,頑張って彼と話してみました.
(僕)Do you know "Darvish"?
(彼)No, I don't know him. Who is ?
(僕)He is a famous baseball player in Japanese professional baseball league.
Perhaps, he is a half, Iranian father and Japanese mother.
(彼)Really? It's so nice! What team is he belong to?
(僕)Hokkaido Nipponham Fighters. It is the champion team last year.
(彼)Great. I want to see him.
(僕)If you go to Hokkaido, you can see him.
(僕と彼)(一緒に)ha ha ha!!
ってな感じですね.しかし,こうやって書くと中学校1年生レベルの会話ですよね(あーあ,情けない!(笑)).僕らの頃はBenとLucyの会話だったんですけどね(ふっる〜い!).
まあ,僕と彼の会話はさておき,彼に片言の英語で喋りかけていて気が付いたことがあります.
自分のボキャブラリーが不足しているのはあるとしても,僕の場合,何か話そうと思って英語にするとほとんどが「何とか is 何とか」になってるんです!つまり,ほとんどが「This is a pen.」状態なわけです(笑).英語の文法では,基本5文型というのがありますけど,それで言うと,S(主語)+V(動詞)+C(補語)(S=Cです)に当てはまります.
これは英語だからそうなってるのかなあと考え直してみると,残念ながら日本語でも同じような思考方法なんですね(笑).
A=Bです.B=Cです.だから,A=Cになります.みたいな単純なことを,すんごく連続して考えてるようです(他人事みたいだけど).だから,一見論理的なことを喋っているようで,実はかなり単純な命題をひとつひとつ処理していて,まるで僕の脳は時代遅れのコンピューターみたいな感じです.だから,よく「人の話を聞いてない」って言われるんだなと思いました(トホホ).
それに,この「A=Bです」には,あんまり自分がどうしたいかっていう気持ちが入ってませんよね.「僕はこれが欲しい!」と言えばいいのに,「僕が欲しいのはこれです」ってつい言ってしまいます.これには僕が一人っ子であったということが影響しているかもしれません.別に特別な意思表示をしなくても誰か僕のものを取っていく人はいませんでしたし,兄弟と争奪戦をするみたいなこともなかったですしね.
ただ,つたない英語で自分の意志を伝えようとすると,「A=Bです」をつなげているだけでは,自分がどうしたいかということがわからないですよね.英語でも日本語でも,もっと,自分はこうしたい,君はどう思うか,二人の相違点は?一致する点は?そういうことを明確にしないとアクティブな会話は成り立たないなあと思いました.
そんなわけで,もっとアクティブな僕(笑)が先の会話をするとなると,さしずめこんな感じになります(日本語ですけど).
(僕)ダルビッシュって知ってるかい?
(彼)いや,知らないっすね.それ,誰ですか?
(僕)お前,ダルビッシュ知らないの!俺とくりそつなのに!
(彼)何やってる人なんすか?
(僕)プロ野球選手だよ.お父さんがイラン人でお母さんが日本人のハーフ.
俺もイタリア人と日本人のハーフなんだから!ってそんなわけねぇだろ!
(彼)へー.そりゃそりゃ.で,どのチームなんすか?
(僕)北海道日本ハムファイターズ.去年の優勝チームだし,なんかハム食いたくなってきたなあ.
(彼)ダルビッシュ,見てみたいっすねー.
(僕)俺と一緒に北海道へ行く?そうすりゃ見られるよ.
(彼)じゃ,行きますか!ぱーっと北海道へ!
(僕)その帰りに,イランにも寄っちゃったりして!
(僕と彼)(一緒に)ハッハッハ!
ちょっと違いますか(笑).ただのおちゃらけになっちゃいましたかねー!